豊かさとは

 住宅において「豊かさ」とは、日々、業務の中、設計、現場監理、お施主様とのお打ち合わせの中で常々考えています。

 私の役割は、「安心して住む」「健康に住む」「豊かに住む」この3点を中心に設計し、お施主様の一生の家づくりのサポートをするように心掛けています。

 

「安心して住む」

 安心して過ごすとは、住宅の取得者は大きく分けて、2層あり、「2030代」の第一取得層と「40代以降の持ち家」でリフォーム、リノベを考え「終の住処」とする層、この2層は住宅に求める機能に違いはありますが、 

住宅の経年劣化、メンテナンス性、耐震、バリアフリー 

 これらは新築住宅、中古住宅に関わらず、数十年経過すると必ず直面します。

 近年は、耐久性が高い(長持ちする)材料も増えました。素材によってはほぼ一生モノはありますが、基本的にはメンテナンスやリフォームを行う必要があります。

 耐震性能は、皆さん、非常に関心深いところだと思います。しかし実際、長崎県(特に佐世保市)は地震の発生が(ありがたいことではありますが)非常に少なく、住宅の耐震性能に関心が低く、住宅のデザイン、素材を優先し、後回しになっている印象を受けます。県外から佐世保市に移住してきた方は、耐震性能は必須項目で、お打ち合わせや営業をしていると関心の高さを感じます。しかし、交通事故と同様、いつ発生するかもわからない天災に無関心なのは果たして「安心して住む」ことができるでしょうか。

 また、近年は、20代の新築取得者でもバリアフリーを意識しているお施主様も増えてきています。やはり、住宅取得は一生に一度のものであるため、年齢を重ねた生活をイメージされるのは非常に大切だと思います。

 

「健康に住む」

〇住宅の材料、天然素材と新建材

〇断熱性能

〇気密性能

健康に住むとは、上記3点が非常に大切だと思います。

 住宅は様々な材料から出来ています。年々新しい材料や新商品が開発され、便利になると同時に工場製品が増えました。そのおかげで施工性が高まり、いいことでもある反面、化学成分が使用されています。例えば、フローリングと呼ばれる床材は、合板、MDF、単板を接着材で張り合わせて、構成されています。勿論、健康的には無害である化学成分の接着材を使用されていますが、アレルギーをお持ち、肌が敏感なお子様には、少し考慮が必要だと思います。

 また、断熱性能が高い住宅は健康面においてもいいとされています。窓の結露が発生するとカビ発生の原因にもなります。また、冬季のヒートショックにもつながります。家の中の温度が適温に保たれるとストレス軽減にもなります。窓際が寒く感じる、あるいは隙間風があるように感じるのは、コールドドラフトにより寒気が下の方に向かい、風のように感じる現象によって不快感があります。

 

硬質発砲ウレタンフォーム

・セルロース断熱

 また、断熱性能と同様に考えないといけないのが、気密性能です。住宅の断熱性能が高くても隙間が多ければ、本来の断熱性能が発揮されません。断熱性能を示すUA値は設計数値となっているため、実際は施工精度により誤差が生まれます。気密性能を示すC値は、断熱施工後、実際に現場で気密測定を行います。そのため、施工により気密が取れなければ、C値は悪い数値となります。そのため、各建築会社様は気密に関しては、手抜き工事ができません。断熱性能と気密性能を合わせて考えることが非常に大切と私は考えております。

「豊かに住む」

豊かに住むとは。。。住宅における「豊かさ」とは別の言葉で表すとすると「心地よさ」と私は思います。帰ってくると「ホッ」とする安心さ、居場所をつくり、素材のこだわりは、質の高い空間をつくる。庭の緑は、癒し、自然と共存する豊かさがあります。

つまり、この最初の2つ「安心して住む」「健康に住む」は、「豊かに住む」につながっています。漠然と「豊かに住む」と言われてもイメージが付かないと思いますが最初に記載させていただきました、「安心して住む」「健康に住む」「豊かに住む」をぜひ、考え家づくりを行うことをお勧めします。

家づくりは、専門的なことが多く勉強することが大変です。しかし、何千万をする土地、建物を購入するのに「よくわからない」まま家づくりを行って、実際に住み始めて後悔をしてはもったいないです。ご検討されている建築会社にはぜひ、色々な質問をしてください。

その中で一番相性が良い建築会社様と家づくりを行っていただければと思います。

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