住まいのお金
すまい給付金とは?いくらもらえる?
すまい給付金制度の概要
2019年に消費税は8%から10%へと上がりました。住宅購入費用は大きな金額なので、この2%でもかなりの負担になってしまいます。すまい給付金は、そんな消費税率引き上げによる住宅購入時の負担を軽減するための制度で、給付金を受け取ることで住宅購入する際の経済的負担を緩和する目的で制定されました。年収が一定以下の人が要件に合う住宅を購入・入居した際に、最大で50万円の給付金を受け取ることができます。また条件を満たすことで、すでに住宅を購入した方でも給付金を受け取ることができます。
また住宅購入費を軽減する制度として「住宅ローン減税(控除)」もありますが、住宅ローン減税(控除)は、支払っている所得税から控除する仕組みとなっているため、所得(所得税)の多い人が高い恩恵を受ける制度でした。すまい給付金は、年収が一定以下の人が対象となる制度なので、多くの人が広く恩恵を受けることができます。もちろん、併用することも可能です。
すまい給付金の適用条件
すまい給付金を受給するためには、いくつか条件があり、それに当てはまらないといけません。どういった時に受給できるのをかをみていきます。
【すまい給付金の対象者】
・不動産登記上の持分保有者であり、その住宅に自分で居住すること
・収入が775万以下(目安)
・住宅ローンを金融機関から借入れ償還期間5年以上
・住宅ローンを利用しない場合は50歳以上
【対象となる住宅の要件】
・引き上げ後の消費税率が適用されること
・購入する住宅の床面積が50㎡以上であること
・第三者機関の検査を受けた住宅であること
※新築/中古再販住宅、住宅ローンの有無で要件が異なります。
下記の図をご覧ください。
※国土交通省「すまい給付金サイト」より引用
これらが、すまい給付金の適用条件になります。また消費税が非課税とされる個人間売買の中古住宅はすまい給付金の対象外となりますのでご注意ください。
すまい給付金はいくらもらえる?
それでは実際、住まい給付金はいくらもらえるのかみていきましょう。給付金額は約10万~50万円となっていますが、給付金額は購入した住宅の金額ではなく、契約者の収入によって決まってきます。収入というのは、収入金額ではなく厳密には都道府県民税の所得割額に基づきます。同じ収入でも、家族構成や収入の種類などによって、都道府県民税額は異なるのでご注意ください。
住まい給付金の計算方法は以下の形式となります。
・【給付額】 = 給付基礎額 × 持分割合
目安としては、夫の年収が400万程の場合は、給付金として最大50万円を受取ることができます。
※国土交通省「すまい給付金サイト」より引用
国土交通省のすまい給付金サイトでは、簡単な情報を入力をすることで、住まい給付金額や住宅ローン控除額を自動シュミレーションすることができますので、ぜひご活用ください。
すまい給付金の申請方法
すまい給付金の申請は、申請書の準備に必要事項を記入、そのほかの必要書類を用意したうえで、窓口へ持参または郵送でも可能です。申請について原則住宅取得者とされてますが、ハウスメーカーや不動産会社が手続きの代行することも可能なので、事前に担当者へ確認するようにしましょう。申請時期は、購入した住宅に住み始めてからで、申請期限は住宅を購入してから1年(現在は3カ月延長され1年3カ月)以内です。申請内容や書類などに不備がなければ、提出から約1.5カ月~2カ月程で申請者に給付金が支払われます。申請方法は下記の流れでおこないます。
・申請手順
※国土交通省「すまい給付金サイト」より引用
すまい給付金の必要書類については、新築住宅か中古住宅かによって用意する書類が異なります。国土交通省「すまい給付金サイト」でそれぞれに必要な書類が掲載されておりますので、ご準備される際は、確認しておきましょう。
・新築住宅で住宅ローンを利用した場合/利用がない場合
・中古住宅の場合(住宅ローンの有無に関わらず共通)
「すまい給付金の申請窓口」はこちらになります。
この記事のまとめ
- すまい給付金制度は、2014年4月から2021年12月末までに引渡および入居された住宅が対象となります。住宅ローン減税の負担軽減効果が十分でない収入の世帯に対して幅広く対応しており、消費税率の引き上げによる経済的負担を少しでも減らしたいと考えている方にとっては、住宅購入のサポートとしてぜひとも利用したい制度です。
※2020年9月時点の内容です。